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MTPE時代に、訳し、働き、食うための実務的アイデア

プログラム概要

 最近、生成AIによる翻訳のポストエディットが業界内に広まりつつある。ビジネス的にとどめようのない流れだろう。そのため、文脈を考慮して訳したい、文字の向こうにいる書き手の思いが伝わる翻訳をしたいと望む翻訳者にとっては悩み多き時代となっている。

 私はCATツールの黎明期に翻訳者となった。ツールに対応しなければ仕事がなくなると言われた時代だ。だが、前後とのつながりを大事に訳す仕事、言葉の向こうにいる書き手や読み手に寄り添える仕事がしたいと考えたので、CATツールなしでできる領域や取引先を探してはそちらに移り、最終的に、一般に食べられないと言われる出版翻訳で生計を立てる形に行き着いた。

 個人の翻訳者ひとり分くらい、業界の流れに逆らっても受注は可能なのだが、簡単ではないのも事実だ。今回のセッションでは、それでも流れに逆らいたいという人に対し、それぞれがなにをどうすべきか考える材料を提供したい。

講演日時(会場)

2024年10月25日(金)10:30~11:30


オンデマンド配信スケジュール

2024年11月12日(火)~2024年11月30日(土)

登壇者

井口 耕二

イノクチ コウジ

井口 耕二

INOKUCHI KOJI

翻訳者

翻訳者、翻訳フォーラム共同主宰。もともとエンジニアで翻訳も論文など技術系文書の英日・日英から入り、その後、高品質・高価格を求めてマーケティング系に移行。最近は書籍(ノンフィクション)の翻訳が中心となっている。主な訳書に『スティーブ・ジョブズ I・II』(講談社)、『イーロン・マスク 上・下』(文藝春秋)、『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』『リーン・スタートアップ』(以上日経BP)、『リーダーを目指す人の心得』(飛鳥新社)など多数。また、著書に『「スティーブ・ジョブズ」翻訳者の仕事部屋』(講談社)、『実務翻訳を仕事にする』(宝島社新書)、共著書に『翻訳のレッスン』(講談社)がある。

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